実は、私は編み込み模様を編むのがあまり得意ではありません。
というのも、今までほとんど編んでこなかったので、あまり上手に編めないからです。
なぜ今まで編まなかったのか考えてみたところ
1 編むのに時間がかかるから
2色の糸で編む編み込みは、後ろに糸を渡しながら編むわけですから手加減に注意が必要です。
渡った糸を緩めに編むために、その都度編み地が引っ張られないように気を付けなければいけません。
また、人によっては色を変えるごとに、糸を持ちかえて編むのでその分時間がかかってしまいます。
せっかちな私は、何事もスピーディーにやってしまいたい性分なので、時間がかかるということはちょっとしたハードルになっていました。
編み物や刺繍をするのに矛盾しているようですが…(笑)
2 失敗したトラウマがあるから
編み物を初めてすぐの頃、編み込みの帽子を編みました。
出来た!と思い、被ってみました。
それは、頭に乗っかっただけでした。
小さ過ぎて被れなかったのです…
ティアラを編んでしまったのです。
面白かったからひとまず写真を撮りましたが、編み直す気にならず、挫折してしまいました。
後ろに渡す糸を緩めに編まなかったのがその原因です。
結局のところ、私にとって編み込み模様は、後ろに渡す糸との闘いなのです。
そして、今回もやってしまいました。
気を付けながら編んでいたつもりなのですが、やはり早く編みたいという気持ちに抗えず、後ろに渡す糸に対する注意が足りていませんでした。
かかとの少し手前まで編んで履いてみたら、キツキツで履き心地最悪。弾性ソックスを編んでしまったのです。
やむなく編み直すことにしました。
で、上の写真の左側が悲しみの方。右側が編み直した方です。
この写真だけでも、左右の大きさの違いがわかると思います。
(左側は編み地がつれているのもわかりますね)
そして、重ねてみるとその差は歴然。
同じ号数の針で編んだとは思えないほどです。
裏側を見ると、糸の引き加減がわかります。
右側が失敗した方です。
糸が張った状態です。
それに対して、編み直した左側の方は糸が少したるんでいます。
糸が張っているということはそれ以上編み地が伸びないということです。
ですから、置いた状態では糸は軽くたるんでいないといけないということですね。
フェアアイルの先生が、2色の糸を右手にかけてサクサクと編んでいたのを見て、私も真似して同じように糸をかけて編んでみました。
がしかし、
注意しながら編んでいてもこんな結果になってしまったので、編み直した方は左手に地糸(メインの糸)、右手に配色糸をかけて編みました。
そして、糸のかけ方だけではなく、ゆったりと糸を渡すことを心がけてゆっくりと丁寧に編みました。
というわけで、まだ半分も編めていませんが、なんとか履ける靴下は編めそうです。
先生なのに…と思われたかもしれませんが、先生でもすべて得意とはかぎりません。
得て不得手があるのです。
でも、教えることは出来ますのでご安心を。
今回のお話は、分かっていて気を付けても失敗することはあるということです。
編み込みが得意になるように、心にゆとりを持って優雅にいきたいと思います。
あ、でもやっぱりフェアアイルの先生のように熟練した技にも憧れます。